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世界初の3D図面承認、NKが完了 日本郵船が自前で基本設計、「造船所との共創模索」

日本・東京ー2024年3月29日 ー 海事プレス(ニュース ー 造船・船用)にて、日本郵船がNAPA Steelで作成した3Dモデルを元に、日本海事協会が2次元図面なしで基本設計の承認を完了したことについて掲載されました。ぜひご覧ください。   日本郵船は28日、日本海事協会(NK)から新造多目的コンテナ船の基本設計で3D(3次元)モデルをもとにした図面認証を取得したと発表した。現在は平面(2次元)の設計図面で行われている新造船の船級承認を3D設計モデルで行う試みは各国で研究などが進んでいるが、外航の新造船で世界初。さらに、通常は造船所が行う新造船の基本設計を今回は日本郵船が自前で行った点が特徴で、「造船所の設計負荷が増加している中、これまで造船所に手渡していた部分も海運会社が並走し、造船所との新たな『共創』の在り方を探った」(中村利執行役員)。日本の海事産業の活性化を目的に、設計プロセスの効率化の核となる構造設計の3D化に先鞭をつけるとともに、造船所の設計負荷低減のための新たな新造船プロジェクトの在り方も模索した格好だ。 新造船の図面承認の3次元化は、近年の造船デジタル化での重要テーマの1つになっている。従来の二次元の図面は、船舶の複雑な構造を平面上に表現しているため、正確に読み取るためには長年の経験と高度な専門知識が必要。これに対して3Dのモデルであれば、設計担当者や海運会社など関係者が直感的に理解できるため、3D設計が徐々に普及しつつある。だが、3DCADシステムが会社や船種によって異なるため、船級協会に承認を申請する際には共通フォーマットの2次元図面にいったん変換する必要があり、さらに船級協会も受け取った2次元図面を3Dモデルに置き換えて評価システムで確認する必要があるなど、データ入力とモデル修正で双方に時間とコストが発生することが課題だった。このため各船級協会や造船所、海運会社が、3Dモデルのままで図面承認を行う検討を進めており、NKもこれまで日本郵船や国内造船所と協力して検討を進めていた。 今回は日本郵船が、船舶構造設計ツール「NAPA Steel」を用いて作成したコンテナ船の3D設計モデルのデータを、NKが船体構造設計支援システム「PrimeShip-HULL」上の連携システムを活用して、2次元図面に変換せずに基本設計段階の全ての図面承認を完了した。基本設計から船級承認まで3D図面で完了したのは外航船では世界初。「3Dと2Dが混在している現在の承認プロセスが、設計から承認に至るまで1つの3Dモデルで行えるようになることで、後戻りやミスもなくなり、品質向上や工数削減にも貢献できる」(NKの松永昌樹技術本部長)。NKとしては3Dによる図面承認の体制を整え、今後は造船所の利用の要望に応えていく方針だ。 また今回は、日本郵船が新造船のコンセプト開発だけでなく、造船所の所掌範囲である基本設計の段階まで実施したことが大きな特徴となる。背景には、船舶燃料の転換や船舶のニーズ多様化により、海運会社が多様な船を検討する必要性がある一方、造船所の設計負荷が増加していることがある。「造船所との『共創』の可能性を模索する必要性を感じており、例えば造船所の状況に応じて新規事業のフィージビリティスタディ段階のコンセプト開発程度は船社が自前で行うなど、造船所と柔軟に『双方よし』の関係を築く手段になるのではと考えている」(中村執行役員)。今回は、造船所と設計引き継ぎのポイントとして、「どこまで進めるのが心地よいかを検証する」ために、自前で基本設計まで実施した。 図面承認の対象となったのは、東アジアと南太平洋の島しょ国の間を航行する2万2000総トン型の多目的コンテナ船「アイランダー船」。船体後方にカーデッキ、前方にコンテナ用ホールドを配置した特殊船型で、就航中の4隻のうち2隻が船齢20年を超えており代替建造を検討している。今回の設計をもとに、国内造船所と具体的な新造船商談を進めている。 3D設計への転換は、海事産業のDXで中心的なテーマだ。「3Dモデルには2次元図面より多くの情報が含まれ、より詳細でスムーズなコミュニケーションが可能。早い段階から造船所の3D設計にわれわれ船社が関与することで、設計工数が低減できる可能性がある」(山本泰工務グループ長)。設計の初期段階から3Dモデルを活用してより多くの情報を作り込むフロントローディング手法への展開や、東京大学MODE講座が研究を進めるモデルベース開発の手法、就航後の船舶での運航支援や保守への適用など、日本郵船も船舶のライフサイクルでの3Dモデルの活用策を検討する。 *海事プレスから転載の許可を得ています。 海事プレス プレスリリース:https://www.kaijipress.com/news/shipbuilding/2024/03/183016/ PDF:世界初の3D図面承認、NKが完了日本郵船が自前で基本設計、「造船所との共創模索」 _ 造船・舶用 _ ニュース _ 海事プレスONLINE 海事プレスURL :https://www.kaijipress.com/    

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効率を追求:VARDが10週間で実現した3D船舶設計

VARD Design & Engineering社のチームは大きな課題に直面しました:彼らは典型的な構造設計時間を3分の1に削減し、契約締結から船級承認 までを10週間で終えることができるでしょうか? NAPAの3Dベースのツールを駆使して、賢く、創造的に、そして協調的に働くことで彼らはこの難局を打開しました。彼らがどの様に速度と精度を両立させて大成功に導いたかをここで紹介します。 造船業界は変化の最中にあります。よりクリーンで安全であることを求める規則強化により、船舶の設計はしばしば急進的な革新を強いられます。納期も短縮され、その結果、設計者はより多くのことをより少ない時間で行わなければならなくなっています。 この様な状況により、伝統的な直線的な設計プロセスでは対応が難しくなり、より早い段階で設計を確定させることが必要になっています。そして、デジタル3D環境上のモデルという「信頼できる唯一の情報源」にアクセスでき、様々な分野の検討を同時に行うことを可能にする新世代の設計ツールが要求されるようになりました。 NAPAは、構造設計を含む一連のツールを先駆的に業界に提供してきました。これらのツールがどのように構造設計プロセスを変革し、加速させることができるかは、 VARD Design & Engineering社のチームが10週間で船級承認までを完遂させた事例によって示されます。これは通常のプロセスから4週間から6週間も短い期間です。 分散型および協調型エンジニアリング VARD社は難局を好機に変えました。同社は、オフショア再生可能エネルギー分野向けに4 19シリーズの設計をベースにした風力推進船を提供するビジネスチャンスがありました。しかし、同社の造船所の建造スロットで利用可能なものは、船級承認までを完遂させるための時間を考えると理想的とは言えませんでした。同スロットで建造するためには、通常の14-16週間から10週間に設計期間を短縮する必要があったのです。この様な期間短縮を実現するためには、設計チームと船級協会の双方の創造的な思考と協力が必要で、このようなニーズが協調型の効率的なプロセスを実現する不可欠な基盤になりました。 VARD社の主要なエンジニアリングオフィスはノルウェーのÅlesundにあり、11カ国に合計22の拠点を持っています。拠点と専門部門が地理的に広範に分散しているため、VARD社は分散エンジニアリングモデルを運用し、特に時間的制約が厳しい場合には機敏に対応できるようにしています。例えば、10週間で風力推進船を提供するために、クロアチアの設計オフィスのエンジニアがÅlesundに飛んで一連のタスクを完了させるのと並行して、ルーマニアのTulceaのエンジニアリングオフィスのスタッフがモデリング作業を行いました。 デジタルツールの中心的役割 NAPAの構造設計ソリューションは、初期段階から、事前調整に必要な構造細部を含む3Dモデルを容易に作成できます。機械部門と配管部門の担当者は並行して作業を行うことができ、必要に応じて船の構造は随時変更されます。 「私たちはNAPAという3Dツールを用いることによって、船を大きな視点からでも詳細レベルからでも見ることができます。それにより、私たちはÅlesundにいながら状況をよく把握でき、現場の造船所で問題が発生する前に見つけることができます。」— Lina Austigard、VARD Design & Engineering社のシニアエンジニア   Austigard氏は、時間のプレッシャーが高まる中で、詳細設計を早期に開始できることが重要な利点であると強調しています。 NAPAはその様な設計の早期開始を実現できます。2Dでは必ずしも捉えられない欠陥、例えば、整合性が取れていない箇所や、現実にはありえないような区画などを見つけることができます。 個別要望を把握する 船級承認の所要時間である典型的な14-16週間の場合でも、詳細な作業を行うために設計チームと造船所とのコミュニケーションは多く必要となります。実際の建造船の開発にはさらに多くの時間が必要で、姉妹船であっても大きな差異があることがあります。 同じ市場向けであっても、異なるクライアントからは異なる要求を受けることがあります。例えば、風力推進船は通常、大きなと少なくとも一つの大きなクレーンが装備されますが、クライアントごとにギャングウェイの種類、使用方法、クレーンや他の機器の数についてこだわりがあります。また、宿泊施設に関しても、何人が船上で生活し、どのような居住水準とするのか、という点でも異なる要件があるかもしれません。 「新しいタイプの燃料への対応を志向するクライアントがますます多くなっています。私たちは、将来的に新しい燃料への改装を可能とする“新燃料対応準備済み”船を建造しています。」とAustigard氏は言います。 NAPAとのパートナーシップ NAPAチームとの密接な関係も、重要な成功要因の一つです。特に、NAPA Steelの導入後の最初の数ヶ月間には、トレーニングビデオやスクリプトの提供を含む適切なタイミングのサポートのおかげで、VARD社は課題を解決するために必要なスキルと自信を早期に得ることができました。新設計の品質と性能を保証する必要がある中、NAPAとのこのような関係が時間短縮の取り組み強化の中心的な役割を果たしています。

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KYMA社: 3Dモデルが引き起こすヨットデザインの革新

ヨットデザインの世界は、常に革新が求められています。進化する顧客の要求は、船舶設計者や構造エンジニアに対して、創造性の限界を押し広げるように促しながら、安全性とスムーズで効率的な設計プロセスを確保することを求めています。ここでは、NAPAツールを使用して、KYMA社が最新の3D船舶設計を活用し、どのようにこの難題を好機として取り組んだかについてお伝えします。  

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代替燃料の未来をモデル化するには

あなたの船が将来どのような代替燃料を使用するのか知りたいですか?あなただけではありません。新しいエネルギー源が世界の船舶に登場するにつれて、船舶業界は確実性を求めています。しかし、占いに頼る必要はありません – 代わりに、シミュレーションツールを使用することで、新しい船の設計、運用、コストについて何を期待するべきかを明らかにすることができます。試す準備はできていますか?ここではその方法を説明します。 船舶業界の代替燃料と革新的な船舶設計への関心は否定できません。現在、代替燃料を使用できる船舶は、世界の船のごく一部 – 総トン数で約6.52% – を占めていますが、その数は急速に増えることが予想されます。2023年の世界のオーダーブックの約半分は、メタノール、LPG、LNG、またはバッテリーを含む代替燃料または動力システムを使用する船舶のためのものでした。これは、前年の3分の1に比べて増加しています(DNVの分析による)。  この代替燃料への需要の増加は、大部分が単純な計算によるものです:エネルギー効率の良い船舶を持つことは商業的に利益をもたらします。すでに、現代のエネルギー効率の良い船舶は、古い船舶よりも優れたチャーター料金を得る傾向があり、プレミアムは1日あたり数千ドルに達し、特定の船舶タイプではさらに高くなります。 ビジネスケースは、燃料効率だけでなく、大幅な温室効果ガス排出削減を目指すことで、今後も成長を続けるでしょう。最近、欧州域内排出量取引制度(EU ETS)が船舶に拡大されたことで、船舶は現在、その船舶自体のCO2排出量に対して金銭的負担が求められており、炭素に直接的な価格を設定しています。これには、IMOのCII規制が追加され、これは船舶の競争力とビジネスの見通しをその運用効率に結びつけることを目指しています。今後、評価の低い船舶はビジネスや資金調達を確保するのに苦労する可能性がありますが、トップ評価の船舶は競争優位を持つ可能性があります。   リスクと機会のバランス  その結果、代替燃料の使用を先駆けて行う船舶所有者には、大きな潜在的な利益があります。しかし、この戦略はリスクを伴います。新しい燃料への移行は、船舶の安全性、復原性、構成に大きな影響を及ぼし、新しい貯蔵タンクの統合を必要とします。これにより、貨物容量が減少し、したがって商業的な利益性に影響を与える可能性があります。それを正しく行うことは重要ですが、どのようにすればよいのでしょうか? 答えの一部は、私たちが既に手元にあるツールをどのように使用し、組み合わせるかについて創造的に考えることにあります。ここでは、運航シミュレーション機能と3Dツールを船舶設計に一緒に使用することで、多くの洞察を得ることができます。   運航データが船舶設計に新たな洞察をもたらす方法   これはすでに現実のものであり、船舶設計者や技術者は、運航シミュレーションモデルを使用して、未来の船舶が航行するルートの天候や海の状況の範囲について詳細な画像を得ることができます。  この分析は、風速と風向、波高とうねり、および流速と流向に関する過去のデータによって支えられています。そこから、NAPA Designerで作成された3Dモデルを使用して、直接強度分析と荷重評価を行うことができ、未来の船体へのストレスを現実的な方法でシミュレーションを行い、それに応じて設計を調整するのに役立ちます。     このデータ駆動型の天候と海洋状況の画像は、特定の船舶に対して風力推進システムが実際に達成可能な排出削減をシミュレートするためにも使用できます。これにより、船舶所有者は、これらのシステムへの投資を行う前に、より確実性を得ることができます。 多燃料時代に入るにつれて、運航シミュレーションは、未来の船舶が航行する速度の範囲や未来の燃料消費量についての貴重な洞察をもたらすこともできます。これにより、必要なエンジンの最適な出力を決定するだけでなく、船舶に必要な燃料タンクのサイズ決定にも役立ちます。アンモニア、水素、メタノールなどの未来の燃料は、化石燃料に比べてエネルギー密度が低いため、この評価を正しく行うことは、貨物スペースの損失を最小限に抑えるために重要です。       最善の決定を下すためのオプションの比較  運航シミュレーションから得られた洞察とデジタルツインを組み合わせることで、様々な設計バリエーションをテストし、それらが現実の世界でどのように動作するかのモデル化が可能になります。例えば、3Dモデルを使用して、代替燃料を使用する船舶の色々な構成を比較し、船舶の未来の性能、燃料消費、GHG排出、復原性パラメータ、および流体力学的プロファイルに及ぼす影響を計算することができます。 このような形状やプロファイルを簡単にテストする能力は、船舶設計者や技術者が、新しいシステム(例えばバッテリーや追加のタンク)を船舶のどこに設置すべきかを評価することに役立ちます。これには、必要な総容量だけでなく、安全を確保するためにそれらを設置する必要がある場所も考慮に入れます。 これらのシミュレーションは、初期設計段階から行うことができ、設計が進行し詳細が確定するにつれて結果の精度は向上します。具体的には、チームはプロセス全体で異なるオプションを試すことができ、設計が初期段階から構造的で詳細な段階に進むにつれて行わなければならない複数の決定をサポートします。言い換えれば、シミュレーションツールは「推測作業」を排除し、データと証拠に基づいた決定を後押しします。     排出量とコストの見積もり – 数百万ドルの問題 船舶所有者にとって、これは重要です。なぜなら、彼らは初期設計段階から、LNGやメタノールなどの異なる燃料オプションが現実の世界でどのように見えるか、またそれらが貨物容量と予測される燃料消費にどのような影響を及ぼすかについて、より良い理解を得ることができるからです。船舶の設計が形になるにつれて、シミュレーションツールはその未来のGHG排出量をモデル化し、これが環境規制の遵守にどのように影響するかを示すことができます。   最終的には、これらの推定排出量を使用して、燃料自体の購入と異なる燃料オプションの排出許可の関連コストを予測することが目指されます。シミュレーションは、例えばEU ETSの下で設計がコスト競争力を持つようになるタイミングを示すことができ、これは大きな商業的価値をもたらし、新しい燃料と船舶設計の選択を最初から助けることになります。    私たちは未来を予測することはできませんが、データに基づいてそれをモデル化することはできます – 革新的な船舶設計のために、それはすでに大きな変化をもたらしています。 

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SDARI、BV、NAPAの共同プロジェクトが3Dモデルベース船級承認の利点を検証

2023年11月20日:世界的な試験、検査、認証のリーダーであるBureau Veritas(BV)、上海船舶設計研究院(SDARI)、そして海事ソフトウェアおよびデータサービスのグローバルプロバイダーであるNAPAは、3Dモデルによる船級承認を可能にする共同開発プロジェクト(JDP)の第一段階を完了しました。 プロジェクトでは、設計者が提供した3Dモデルを直接利用し、複数の変換を必要とする従来の2D図面に基づく従来の船級レビューではなく、3Dモデルに基づく承認(3D MBA)の実現可能性が確認されました。この取組みの目的は、設計プロセスの効率を向上させ、時間とコストを節約すると同時に、造船所、船舶設計者やエンジニア、船主、そして船級協会など、設計に関わるすべての関係者間の精度とコミュニケーションを向上させることです。      

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中国船級協会とNAPA、3D船舶設計承認プロセスの合理化を図る新しい共同インターフェースを導入

NAPA Steelと中国船級協会のCOMPASS-SDPとの間のインターフェースを確立するプロジェクトにより、データの相互運用性を高め、規則計算の容易化、時間短縮、より緊密な協力関係を実現します。     本件に関するお問合せ先:

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NAPAソリューションを体感し、より多くの気づきを

NAPAは、常にお客様との柔軟なコミュニケーションを大切にし、30年以上にわたり継続的にソリューション開発をしてきました。NAPAデザインソリューションズは、このような活動の一環として、船舶設計のプロフェッショナルの方々を直接訪問し、交流する機会を得ました。     お客様と直にお会いしてコミュニケーションをとることで、お互いの相乗効果が生まれます。 「ユーザー様と直接お会いして、貴重な意見を伺ったり、実りある議論をすることはとても重要です。私たちのユーザーミーティングやワークショップを通じて、お客様のNAPAを使用した日常業務の生産性を向上させます。」– NAPAデザインソリューション プロダクトマネージメントダイレクター  Olli Puustinen氏 お客様とお会いすることの価値を知っている私達は、NAPAユーザーの皆様と情報や知識を共有するために、毎年NAPAユーザーミーティングを開催してきました。今年も例外なく、5月末にヘルシンキでNAPA User Meeting 2023を開催いたします。Re-inventing Ship Design Togetherというテーマのもと、海事産業が抱える様々な課題を共に解決していくために、NAPAのソリューションがどのように課題解決をサポートできるのか、そして今後の可能性について、各国のお客様からの様々な事例を交えて議論します。 「NAPAユーザーミーティングは、造船所、船級協会、エンジニアリング会社、船会社から幅広い業界の専門家が集まる、当社にとって一年のハイライトイベントの一つであることは間違いありません。今回も船舶設計に関する多くの話題を取り上げた興味深い議論や発表が期待されます。」– NAPA デザインソリューション副社長 Mikko Forss氏 今回のNAPA User Meeting 2023では、世界中のNAPAriansやNAPA Familyと出会い、業界の動向や課題、開発・展開されているソリューションの話を聞くことができます。 NAPAユーザーとの交流や、興味深いプレゼンテーションや体験型ワークショップなど、3日間にわたる充実したプログラムを通して、より多くの知見を得ることができるはずです。ぜひご参加ください。

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NAPAとElomatic:20年にわたる協業成功の秘密

優れた船舶建造の背景には、優れたチームが存在する。そのチームを更に優れたものにするのは何か? 良好な協業とデータ駆動型ソリューションの構築は、より迅速な設計、より円滑なコミュニケーション、より多くのイノベーションを可能にします。このような基盤が確立されると、より安全でより環境に優しく、より効率的な船舶を設計することが飛躍的に容易になります。 プロジェクトごとに業界を変革していくNAPAとElomatic社は、20年以上にわたって未来の船舶の創造に共に取り組んできました。このチームが船舶設計へのアプローチを継続的に革新し、レベルアップできるよう、私たちは積極的に耳を傾け、適切な質問を投げかけ、あらゆるステップでチームをサポートしてきました。 この度、Elematic社におけるNAPAの使用経験、及び顧客が将来の戦略的課題に取り組むのを支援する同社のビジネスにNAPAが与えた影響についてこの数十年を振り返るべく、Elomatic社のRami Hirsimaki氏(マリン&オフショア担当上級副社長)、Markus Jokinen氏(マリン&オフショア担当デザインマネージャー)、Elias Penttinen氏(マリン&オフショア担当コンサルティングエンジニア)に話を伺いました。 Elomatic社は、ヨーロッパを代表するエンジニアリングおよびコンサルティング会社として、52年の歴史を持ち、さまざまなプロジェクトや船種に対応しています。現在、Elomatic社が最も力を入れている課題は、グリーン・トランスフォーメーション(GX)に対応した将来性のある船舶設計です。 燃料の将来計画 低炭素・ゼロカーボン燃料は、海運のGXに欠かせないものですが、それが船舶設計にどのような影響を与えるのでしょうか。 代替燃料の中でもアンモニアとLNGは特に必要な量が多いため、さまざまなオプションを素早く検討する方法が必要です。NAPAはそのための大変有用な選択肢です。 Elomatic社マリン&オフショア部門デザインマネージャー、Markus Jokinen氏 Elomatic社が日本郵船株式会社(NYK)向けのアンモニア対応のLNG燃料船の新船隊を設計することになったとき、この課題の理解は不可欠でした。この新船隊は、バルクキャリア(ポストパナマックスとケープサイズ)2隻、自動車専用運搬船(PCC)1隻、超大型原油タンカー(VLCC)1隻からなるもので、効率や安全性を損なうことなく、グリーンエネルギーで駆動する必要がありました。 アンモニアのようなカーボンフリーの船舶用燃料は、業界の脱炭素化を先導するものです。しかし、日本の大手海運会社であるNYK社は、この移行促進のためのGHG排出量を削減する効果的な橋渡し役として、LNGの利用方法を検討する必要がありました。なぜなら、LNG燃料船は最小限のコストでアンモニア燃料船に容易に転換可能なためです。この様に燃料を容易に転換可能であることは、同社にとって設計上の優先事項でした。   アンモニア燃料対応LNG燃料自動車専用運搬船(PCC)のコンセプトデザイン アンモニア燃料対応LNG燃料(ARLFV)超大型原油タンカー(VLCC)のコンセプトデザイン しかし、従来の燃料油に比べてエネルギー密度が低いため、代替燃料で航行するための船舶の改造や設計には、より大きなタンクの必要性など、独自の課題があります。これまではこのような課題がある場合、大抵がそれぞれの設計要素間の妥協が必要でした。また、新しい低炭素燃料の採用は、無数の可能性を生み出す一方で不確実性をもたらし、より革新的な船舶設計が要求されます。旧来の設計手法を繰り返すことはもはや目的に適わず、自信を持って意思決定を行うこともできません。 設計者やエンジニアは、安全性と効率性は譲れないと認識しています。では、エンジンの改造、安全システム、タンクのサイズや位置などの設計上の決定は、安定性や運用性にどのような影響を与えるのでしょうか? NAPA Designerでは、区画や構造物の詳細な3Dモデルが用意されているため、Elomatic社はこれらの懸念に対応し、タンクの形状、サイズ、配置など、改造作業やコストを最小限に抑えつつ、効率や安全性を妥協しない設計オプションを可視化することができました。 NAPA Steelの構造モデルのような3Dモデルは、図面、フィードバック、計算、解析がすべて行われる共通のソフトウェアベースを提供し、すべての結果にあらゆる変更が反映されることを保証します。さらに、ウェブベースの情報共有プラットフォームにより、レビューや承認の効率化を図ることができます。例えば、NAPA Viewerは、船主、協力会社、船級協会が必要な情報にリアルタイムでアクセスできるようにし、同時に各関係者の知的財産権を保護します。 モデルの作用 複雑化する設計プロジェクトにおいて、NAPAを使用する利点は、必要なデータをすべて一ヶ所に集め、意思決定や代替燃料への移行に必要な明確さをもたらすことです。Markus氏は、「特にコンセプトの段階では、さまざまな選択肢をより簡単にかつ迅速に検討できます。」と述べています。 例えば、代替燃料タンクの設置を容易にするために、設計者はデッキの下部空間を割り当てるべきでしょうか?その場合、貨物容量にはどのような影響があるのでしょうか?アンモニアのエネルギー密度が低いことを考慮するとどうでしょう?タンクの設計は効率にどのような影響を与えるのでしょうか? Elomatic社にとって、これらの質問に自信を持って答え、将来の燃料を採用した場合の影響を評価することは極めて重要なことでした。 NYK社のアンモニア対応ポストパナマックスバルカーのコンセプトデザインを制作する際、Elomatic社は、安全性と効率性を考慮し、改造コストを最小限に抑えつつ、最適な設計オプションを検討する必要がありました。これを実現にするため、我々はNAPA Steelの3D構造モデルの利用を最適化するためにElomatic社と緊密に連携しました。 3Dモデルは、船舶の設計段階から運用段階まで、安全性や運航に影響を与える膨大な情報を網羅しています。例えば、有限要素(FE)解析がその一例として挙げられます。FE解析は、船舶の設計において、モデル内の応力水準の大きさを特定する重要な役割を果たすものの、後回しにされがちです。構造設計の初期段階でFE解析を行うことができれば、技術者は新しい機能がどのように連携し、全体構造の整合性に影響を与えるかを把握することができます。NAPAのFEメッシング機能により、Elomatic社は設計プロセスの標準的な部分としてFEモデルを簡単に生成・解析し、これまで以上に早い段階で修正作業を行うことができました。 信頼できる唯一の情報源 3Dモデルが1つの「信頼できる唯一の情報源」として機能することで、迅速な設計変更と、ハイドロ計算、復原性、船舶重量推定、流力性能から船体構造、FE解析に至るまでの信頼できる解析が飛躍的に容易になります。これらは、船級承認にも利用できます。 アンモニア対応のLNG燃料「自動車専用運搬船」のコンセプトデザインを作成する際、Elomatic社のチームはNAPAの3Dモデルを使って、タンク容量や配置を変えることで船の復原性性能にどのような影響を与えるかを検討しました。さらに、NAPAの確率論損傷時復原性機能、ハイドロ計算・復原性機能、及びNAPA Steelを使用することにより、確率論損傷時復原性規則(SOLAS2020)への適合などに対して、より信頼性の高い設計チェックをより簡単かつ正確に行うことができるようになったのです。 NAPA Designerとその3Dグラフィカルインターフェースを使って、Elomatic社は、以前のテキストベースのインターフェースと新しいグラフィカルインターフェースとを切り替えることができました。これにより、特に流体力学を研究する際に、両方のバージョンが提供する柔軟性と洞察を享受しながら、より詳細で使いやすい設計プロセスを実現することができました。 この「信頼できる唯一の情報源」は、造船工学技術者や設計者、技術開発者、船級協会など、全プロセスの関係者が同じ情報にリアルタイムでアクセスしてさまざまな設計目標を追求することを可能にし、チームの働き方を根本的に変えることにもなっています。Elomatic社では、より簡単にコミュニケーションできることになった結果、作業負荷と間違いのリスクを大幅に削減し、設計スケジュール、予算、要件をより良く満たすことが可能になりました。 重要なのは、NAPA設計ソフトウェアがより俊敏で革新的な設計ソリューション基盤を築いており、複数の活用事例があるということです。 オフショアへの展開 私たちのソリューションは、一般商船にとどまりません。NAPAの設計ソフトウェアから得られるモデリング、幾何形状、復原性に関する同じ見識を利用して、Elomatic社は洋上風力発電市場での存在感を拡大しました。プロジェクトの複雑さを考慮し、Elomatic社は正確な復原性計算のために信頼できる強力な設計ソリューションを必要としていました。 NAPAの設計ソフトウェアは、浮体式洋上風力発電構造物の設計を確実かつ正確にサポートし、チームの設計意欲を満たしました。NAPAは一般商船設計と同様に、海上で簡単に設置できる即利用可能なソリューションの構築を目指すチームに、迅速で自信に満ちた行動を可能にしました。 その核となるのは、世界的なエネルギー転換の障壁を取り除くために、ソリューションの拡張性を確保することでした。 ドリームチーム 長年にわたり、定期的な話し合いと緊密な連携により、NAPAはElomatic社の改造や新造船をサポートすることができました。 NAPAのカスタマーサービスチームは、これをさらに一歩前進させます。単に設計上の問題を解決するだけでなく、意欲的な設計要件を実現するためのデジタルツールの最適な使い方について、有益で洞察に満ちたガイダンスを提供しています。 これは、未来の船舶、あるいは明日の浮体式洋上風力発電構造物は今日設計され、持続可能性、安全性、効率性をDNAに組み込む必要があるという認識からきています。より協力的で革新的なプロセスをいかに構築していくかが、業界の脱炭素化を左右することになります。それはすべて構想段階から始まるのです。 興味がおありですか? NAPA船舶設計ソリューションで、設計プロセスを改善することができます。詳しくはお問い合わせください。

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Information Hub: 船舶設計の技術革新を推進し、実際の課題を解決

設計の自動最適化や情報共有の改善、3D設計・承認プロセスなど、私たちは日々パートナーと協力し、新しい設計プロセスの創造に取り組んでいます。

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NAPA Steelカスタマイズ トレーニング

【本トレーニングはオンラインにより実施します】 ■概要 NAPA DesignerとNAPA Draftingを利用すると、誰でも簡単に3次元構造モデルを作成して各種検討に活用できますが、各社のニーズに合わせたカスタマイズを行うと、より高度に、より効率よく、より快適に利用する事ができます。 本トレーニングでは標準化と自動化に関するカスタマイズを取り扱い、NAPA Steelを用いた業務の効率化、製品品質向上、ノウハウの仕組み化、生成物の均質化の実現を後押しします。 NAPA Steelを御社のニーズに合わせてカスタマイズし、より手に馴染む使いやすいツールとしませんか? ■各コースの開催日程 本トレーニングでは、カスタマイズ内容に応じて5つのコースを用意いたしました。 それぞれのコースは独立しておりますので、各社の需要に合わせて選択して受講して頂けます。 コース 開催日時 1 構造モデリングの標準設定 ※約4時間 x 2日間 2 独自のパラメトリック形状作成と Structure Libraryへの登録 ※約4時間 x 2日間 3 NAPA Draftingのカスタマイズと自動化 ※約4時間 x 2日間 4 NAPA Basicによる自動化 (仮題) 企画中 5 C#スクリプトによる自動化 (仮題) 企画中 お昼休憩は、12:00~13:30です。 各コースの詳細(含 受講により行えるようになること、習得できる知識・スキル)は、【別紙A】を参照下さい。 少し余裕を持ったスケジュールにしております。 1日目、及び2日目の終了後、課題をお渡しする場合がありますので、その時間もあらかじめ考慮下さい。(各 1時間程度) ■開催方法 Microsoft Teamsを用いたオンライントレーニング ■トレーニング対象者 NAPA Steelの基本的な操作方法を習得済みの方で、以下の様なご要望をお持ちの方 NAPA Steelにおいて、業務の効率化、製品品質向上、ノウハウの仕組み化、生成物の均質化を実現したい […]

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