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航海リスク監視システムを商船三井の700隻以上の船舶に展開

ヘルシンキおよび東京 – 2022年1月26日– 船舶の設計・運航支援のシステム開発を行うNAPA Ltd(ナパ、社長:ミッコ・クオサ、本社:フィンランド ヘルシンキ、以下「NAPA」)は、株式会社商船三井(社長:池田潤一郎、本社:東京都港区、以下「商船三井」)および一般財団法人日本海事協会(会長:坂下広朗、本部:東京都千代田区、以下「ClassNK」)と共同で開発した航海リスク監視システム (以下「本システム」、註1) をMOLの700隻を超える船隊に展開しました。

船舶の運航、安全航路、航海リスク分析に関する3社のノウハウを結集した本システムによって、事前に座礁を含む航海リスクを予測し、そのリスク情報を陸上側の運航管理者に通知することで、陸上側からの本船に対する注意喚起の機会を増やし、MOL船隊全体の更なる安全性向上を図ります。

本システムはNAPAが提供するクラウドベースの船舶管理プラットフォーム「NAPA Fleet Intelligence(ナパ フリート インテリジェンス)」を基盤としているため、新たな機器を船に設置する必要はありません。また、船員による情報入力を必要としないため、新造船や新規用船に対しても即座に展開することが可能です。また、船舶運航に関する船位や本船データ、水深情報、海図情報等様々な情報をNAPAの持つ既存データと連携の上、座礁を始めとしたリスクを検知し、運航に携わる陸上のメンバーへ通知することで、事故の予防・低減を図ります。

NAPA Navigational Risk Monitoring

A cloud-based Navigational Risk Monitoring increases situational awareness and mitigates navigational risks

NAPA Shipping Solutions EVP Pekka Pakkanen「3社の努力により、業界全体の安全基準を向上させる可能性のあるシステムを開発できたことを誇らしく思います。クラウドベースのシステムを採用したことにより、特別な機器を設置しなくても、700隻を超える世界規模の船隊への即座の導入が可能であることを示しており、この点も特筆に値すると思っております。」

NAPA Japan 社長 水谷直樹「今回の協業により、商船三井の強固な安全文化とNAPAの最先端のデータ分析能力、およびClass NKのノウハウを組み合わせることで、安全上の重要課題に迅速かつ効果的に対処することができたことに加え、今後海事クラスターがどのようにしてDXの分野での協業を進めていくべきかについて、一つの指針を業界に提示できたと考えております。」

MOL スマートシッピング推進部長 藤井仁「今回の協業を通して、海事業界において各社の技術力を結集することで、大規模に安全性を向上させることができる、ということを実証することができました。航海リスクへ確実に対処することは、我々海運業界にとっては最重要事項です。本システムの当社船隊への本格導入により、座礁事故を含む航海中の事故防止への対策をより強化することができたと考えております。」

Class NK 執行役員デジタルトランスフォーメーションセンター長 有馬俊朗「本システムに当会の船舶安全性に関する専門知識が貢献できることを嬉しく思います。航行リスクの管理や炭素排出量の削減といった、海事業界に最も差し迫った課題を解決するためには、今回のような海事クラスターでの協業が必要である、ということを示す一つの好例だと思っております。」

(註1) 2021年3月25日付プレスリリース
NAPA、商船三井、日本海事協会 三社合同による航海リスク監視システムの共同開発に合意をご参照下さい。

 

NAPA 概要

船舶の設計と運航の両方において、安全性・効率性・生産性に関するデータ主導のソリューションを提供する30 年の経験と実績を持つIT ソフトウェアプロバイダー。本社はフィンランドにあり、ヨーロッパ・アジア・アメリカに拠点をもつグローバル企業で、約 190名が働いている。NAPAのソフトウェアは現在、全世界で420 以上の機関に採用、3,000 隻以上の船に搭載されており、海事産業におけるソフトウェア、サービス、データ解析のグローバルリーダーへと成長を続けている。

ホームページリンク www.napa.fi

 

MOL 概要

130 年以上の長い歴史に裏付けられた確かな技術と経験を基盤とし世界有数の規模を持つ船隊により、多彩な輸送ニーズに応える総合輸送グループ。顧客目線にたったストレスフリーなサービスの提供や安全運航を支えるツールの更なる充実、環境負荷低減の深度化といった目的に向け、ICTを活用した技術開発を推進している。

ホームページリンク https://www.mol.co.jp/index.html

 

ClassNK 概要

日本海事協会は、世界50 か国以上の約130 か所を拠点に、高品質な検査と認証サービスを提供し、海上における人命と財産の安全確保および海洋環境の汚染防止のために活動する船級協会。本プロジェクトでは、船舶の安全性に関する知見の提供に加え、ClassNKデジタルグランドデザイン2030 に基づき、デジタル時代における新しい安全性の在り方を追及している。

ホームページリンク https://www.classnk.com/hp/ja/index.html

 

本件に関するお問い合わせ先:

お問い合わせ

 

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