July 14, 2026
NAPAとSamsung Heavy Industries、燃料効率に優れた船舶設計・運航の推進に向け提携
設計の初期段階から運航中に至るまで、航路最適化と性能分析の専門知識を組み合わせることにより、船主は自社の脱炭素化投資の可能性をより深く理解できるようになります。

巨済市・ヘルシンキ、2026年6月30日– 海事業界向けソフトウェアおよびデジタルサービスを提供するNAPAは、世界有数の造船会社であり、先進的で環境効率に優れた船舶、スマートシップ、自律運航技術のパイオニアであるSamsung Heavy Industries(以下SHI)との間で覚書(MoU)を締結しました。
両社は、SHIの風力アシスト推進装置「SAVER Wing」を搭載した船舶を対象に、実際の運航データに基づく性能分析を共同で実施する計画です。SAVER Wingは、船舶甲板に設置される剛体2枚翼のウィングセイルであり、風力エネルギーを利用して追加の推進力を生み出す環境配慮型の推進システムです。航空機の翼の空力原理を応用し、風力エネルギーを前進推進力へと変換することで、推進に必要な機関出力を低減し、燃料消費量および炭素排出量の削減に貢献します。
実際の運航データに基づき、就航予定の特定の航路・気象条件下における本船設計の性能をモデル化することで、SHIは、標準的な設計段階の想定を超えたより精緻な効率予測を船主に提供できるようになります。これにより、船主はより早期かつ個別化された知見を得ることができ、脱炭素化に向けたより的確な計画・投資判断が可能となります。本MoUでは、SHIがNAPA Voyage OptimizationをSamsung Autonomous Ship(SAS)プラットフォームに統合し、燃費効率の高い航路選定を実運航に直接組み込む方針も示されています。NAPA Voyage Optimizationは、船舶運航者が効率・安全性・規制順守を最大化するための航海計画・調整を支援する意思決定支援ツールです。SASとのこの統合が実現すれば、船舶設計時に活用された知見と同水準の知見が運航段階にも継続的に反映される見込みであり、船主・乗組員が本船の効率性能を最大限に引き出すことが可能となります。乗組員は多様な航路・船速プロファイルをシミュレーション・評価し、追い風などの好条件な風況を活かすよう本船の針路を動的に調整することで、燃料削減と炭素排出削減の最大化を図ることができます。

同時に、SHIはNAPAの「Operational Simulation」を活用し、船舶搭載機器全体のデジタルツインを構築の上、実際の船舶性能を予測する計画であり、これにより設計初期段階からの効率検証を可能にします。
本MoUは、2026年5月に開始されたNAPAとSHIによる既存の共同プロジェクト(SHIのSAVER Wing設計を対象)を土台とするものです。同プロジェクトを通じてSHIはNAPAソリューションが実現し得る価値を直接体験しており、これが今回のMoUによるより広範かつ複数年にわたる枠組みの実務的基盤となっています。
Samsung Heavy IndustriesのExecutive Vice PresidentであるHyun Joe Kim氏は、次のように述べています。 「当社の顧客は、私のキャリアの中でこれまでにないほど大きなプレッシャーに直面しています。今後25年間にわたり競争力と規制順守を維持できる船舶を必要としており、契約締結前に効率データへの確信を得る必要があります。プロセスの早い段階で、特定の設計を実際の運航条件に照らしてモデル化できることは、大きな強みです。NAPAを選んだ理由は、そのためのツール、設計に関する専門知識、そしてデータの蓄積を持っているからです」
NAPAのExecutive Vice President, Shipping SolutionsであるPekka Pakkanen氏は、次のように述べています。「船主は、この投資が実際にどのようなものになるのか、十分な情報がないまま数百万ドル規模かつ複数年に及ぶ資本コミットメントを求められています。この提携により、SHIは船主の疑問に答え、SAVER Wingソリューションが実際の海上でどのように機能するかを具体的に示せるようになります。設計と運航をつなぐこの橋渡しこそ、船主がこれまで必要としていたものであり、SHIとの協業は、それを実現するための最良のプラットフォームを私たちにもたらしてくれます」
「NAPAは、航路最適化と風力アシスト推進を組み合わせることによるメリットの定量化・モデル化において、これまで多くの実績を積んできました。SHIとの取り組みで異なるのは、そうしたメリットを設計段階のはるかに早い時点から明確にしている点です」
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NAPAについて
NAPAは、世界の海事業界に向けてソフトウェアおよびデジタルサービスを提供するリーディングカンパニーです。データサイエンスを活用し、より安全で持続可能、かつ将来にわたって競争力のある海運の実現を支援しています。1989年に船舶設計向けの先進的なソリューションを提供する企業として創業し、現在では新造船の90%以上がNAPAの顧客によって建造されるなど、船舶設計分野における世界的なデファクトスタンダードとしての地位を確立しています。現在はその知見を船舶のライフサイクル全体へと広げ、造船所から運航現場に至るまで、安全性と効率性の向上を支えています。
世界では3,000隻を超える商船がNAPAの安全・効率化に関わるソリューションを活用しています。これには、船舶の復原性管理を通じて安全運航を支えるデジタルシステム、運航データを可視化・分析し、新たな運航効率の向上につなげるクラウド型ソリューション、航海の最適化を通じて温室効果ガス排出の削減に貢献するソリューションなどが含まれます。NAPAはフィンランドに本社を置き、約200名の専門家を擁し、日本、韓国、中国、シンガポール、米国、ドイツ、ギリシャ、ルーマニア、インドに拠点を展開しています。
詳細は www.napa.fi をご参照ください。
Samsung Heavy Industriesについて
Samsung Heavy Industries Co., Ltd.は、韓国・城南(Seongnam)に本社を置く、世界有数の造船会社です。同社は、環境配慮型の船舶設計、スマートシップソリューション、風力アシスト推進やSamsung Autonomous Ship(SAS)プラットフォームを含む自律運航船技術を専門としています。
詳細は www.shi.samsung.co.kr をご参照ください。
Media contact
Rohini Lakhani
Senior Account Manager
BLUE Communications
rohini@blue-comms.com
NAPA Fleet Intelligenceでデータをより良い意思決定へ導く
高頻度で取得される本船データを、実践的な知見へ。船隊全体の性能をモニタリング、効率を比較評価し、改善機会を特定することで、データに基づいた確信ある運航判断を実現します。