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The NAPA Way – decision-making (意思決定)

by Juhana Salminen, Quality and Process Coach at NAPA

意思決定の権利と責任は 誰もが持っている

私のThe NAPA Wayに関する以前のブログで、透明性について述べ、意思決定の⾃由について触れました。私たちの意思決定の基本的なルールは、「アドバイスを求めれば誰でもどんな決定もできる」です。決定を⾏う際には、その決定事項についての専⾨知識を持つ⼈や、決定から⼤きな影響を受ける⼈にアドバイスを求める必要があります。当然ながら決定内容の透明性は不可⽋であり、全ての重要な決定は⽂書化されます。

より良いアイデアを議論するための”Decision Log” (意思決定の記録)

これは実際にはどのように機能しているのでしょうか?まず始めに、NAPA の社内ポータルサイト上に”Decision Log” (決定記録)を作成します。全ての決定事項は、テンプレートを使⽤してDecision Logで⽂書化すると、全社のDecision Log に⾃動的に集約されます。新しいDecision Log は、”フォロー”したり、決定事項の関係者に追加されると、⾃動的に更新メールが届きます。意思決定者は、同僚に透明性のある情報を提供し、できるだけ良い決定を下せるようにするために、関連する会議やチャットツールで、検討中や起案された意思決定案を宣伝します。正当な意思決定をするために必要なあらゆる情報を⼀⼈の⼈間が持っていることは⾮常に稀なので、アドバイスを求めることは意思決定の最も重要な部分です。アドバイスは、会議やチャットツール上での議論、Decision Log ページ上へのコメントなど、あらゆる⽅法で求めることができます。

早く失敗し、そこから学ぶ

決定の正当性を説明するにはどうすべきか? 私たちは当初から、3C×2ルールと呼ばれるフレームワークを使っています。”3C”とは、Customers(顧客)、Colleagues(同僚)、Company(会社)のことです。”×2”というのは、”現在”と”未来”を意味します。つまり意思決定者は、意思決定の利害関係者の協力を得て、顧客、同僚、会社の意思決定による現在と将来の価値を評価し、文書化します。意思決定者は、従うべきアドバイスかそうでないかについて、自ら最善の判断を下します。決定に際して、合意は必須ではありません。これは民主主義ではないので、投票による意思決定は滅多に行われません。むしろ、個々人がもつ異なる専門知識や経験を活かしたものです。私たちは、すべての決定が必ずしも良い決定では無い可能性を十分に受け入れ、理解しています。人は間違うものなので、失敗は全く問題ありません。重要なのは、できるだけ早く失敗し、そこから学ぶことです。また私たちは、下された決定に関する意見の相違を処理する手順があります。古い決定は、必要に応じて新しくより良いものに置き換えることができますし、またそうするべきです。自分の過去に挑戦するのは良いことです。

実験&良いタイミング

いつ決定を下すべきでしょうか?拙速な決定により、後で多くのことが判明して変更を繰り返す羽目になり、リソースを無駄にするような事態を避けるために、意思決定はできるだけ時間をかけて行うべきです。私たちが大規模で困難な意思決定の問題に取り組むためによく使用する解決策は、実験です。実験を行うことで、無駄な手間を発生させることなく、継続的に学ぶことができます。

決断に至るまでの明確な道筋 

実験と私たちの意思決定プロセスに関する一つの例を紹介します。数人のメンバーが、意思決定用のテンプレートを改良して、よく吟味された代替案を明示できるようにしたいと考えました。なぜなら、「はい」または「いいえ」で決まるような意思決定はほとんどないからです。新しいテンプレートは、最初は数人で使用され、いくつかの修正が繰り返された後、それは社内全体へ普及し始めました。これにより、現在のほとんどの意思決定には、長所と短所、リスクとその緩和策から成る代替案が含まれるようになりました。これは小さな、しかし確かな価値のある改善でした。今では、意思決定に至る道筋を理解することがはるかに容易になりました。さまざまな選択肢とその理由を記録することで、透明性が高まり、過去の決定から学ぶことができる貴重な情報源となります。意思決定に至る道筋を明確にすることは、意思決定の効率化につながることもわかりました。変更管理は、意思決定用ページが作成され、アドバイスの収集が開始された時点ですでに始まっています。これは、大きな変革です。

権利には責任が伴う 

本当に誰もがどんな決定も下すことができるのでしょうか?原則的にはそうですが、わずかな例外もあります。採用や給与など、個別のより詳細なプロセスが規定されている場合です。管理・監督者がいない場合、給与を決定することは困難です。その代わりに、私たちはそれらの決定を下す責務をもつ役割とプロセスを定めました。誰もが自分自身や他者の給与引き上げを提案し、その理由を主張する権利を持っています。

あらゆる決定を行える完全な権利を有することは大きな特権です。しかし、決定を下す権利には、アドバイスプロセスを活用し、かつできるだけ良い決定を下す努力をするという責任も伴います。多くの人が、意思決定が非常に難しいことに気づいています。そのような中でも、特定の人だけでなく、多くの同僚が意思決定を始めており、私はその事を非常に嬉しく思います。このブログ投稿を締めくくる興味深い事実として、今日の時点で、Decision logsには501件の文書化された決定が記録されていることを紹介します。意思決定の透明性と文書化の両方が、過去と比較して大幅に改善されています。

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このブログは、202097日にJuhana SalminenによってLinkedInで最初に公開されました。 

これは、The NAPA Way(企業として、職場として、社会の一員として、NAPAをマネジメントし、継続的に改善していく方法)に関する一連の投稿の3番目のブログです。

 

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