FugroがNAPA Logbookを全船に導入
電子ログブックで乗組員の業務を効率化、同社のデジタル化および持続可能性戦略をサポート

画像:NAPA Logbookのトライアルが行われたFugro Venturer(画像提供:Fugro)
フィンランド、ヘルシンキ:世界有数の地質・地理データの専門企業であり、特殊船舶の国際的なオペレーターであるFugroは、海事向けソフトウェアとデータサービスの世界的なプロバイダーであるNAPAとのパートナーシップを強化し、個別のトライアルの成功を受けて、NAPAの電子Logbook(以下、NAPA Logbook)を自社の全船に展開することを決定しました。
NAPA Logbookは、データ記録の標準化、効率化、自動化を通じてFugroのデジタル化戦略をサポートし、報告用データの質を高めることで、船上および陸上での業務プロセスの最適化に貢献します。これにより、乗組員や陸上のチームは、本当に重要な業務-より効率的で安全、かつ持続可能なオペレーションの実現-に専念できるようになります。
プロジェクト・マネージャーのHannah Dean氏の主導のもと、FugroはNAPA Logbookを自社のニーズに合わせてカスタマイズし、この技術は同社のさまざまな業務をサポートする役割を果たしています。NAPA Logbookは、デッキや機関制御室(ECR)の活動記録に加え、環境および安全管理の記録にも日常的に使用されています。これらのデータを活用することで、Fugroは今後、業務の可視化と改善をより効果的に進めることが可能になります。
乗組員にとって、この自動化は通常の事務作業に費やされる時間を削減し、業務の重複をなくし、負担を軽減するとともに、データ入力ミスの防止にもつながります。これはすべて、船員の士気の向上、規制遵守の強化、船上の効率化に貢献します。

Julia Korpak氏, Global Fleet QHSSE Manager at Fugro
Fugro Global Fleet QHSSE ManagerであるJulia Korpak氏は次のようにコメントしています:「NAPAはトライアルの段階で、自社ソリューションが乗組員の業務をサポートし、データの品質向上に貢献することを実証しました。この技術と、それによって得られる貴重なデータは、当社のデジタル化の取り組みにも貢献しており、2050年までにスコープ1、2、3の炭素排出量を実質ゼロにするという当社のロードマップを支える基盤となっています。」

Lars Nickel, Director – Sales, Safety Solutions, NAPA
NAPA Safety Solutions Sales DirectorであるLars Nickelは次のようにコメントしています:「Fugroのような業界のリーダー企業と協力し、そのデジタル化戦略をサポートできることを誇りに思います。手作業のプロセスや船上でのデータ収集・報告をデジタル化することで、法規制への対応がより効率的になります。この点で、Fugroのデジタル化を推進するお手伝いができることを嬉しく思っており、今後さらにパートナーシップを強化していけることを楽しみにしています。」
今回の新たな合意は、海運業界にとって極めて重要な時期に締結されたものであり、特に新たな規制や技術への対応を迫られている乗組員にとっては大きな意味を持ちます。乗組員たちは、各地域、船籍国、そしてIMOによって義務付けられている多数の報告要件と現場の最前線で向き合っています。こうした現場の最前線で働く人々とともに開発されたデジタルツールは、現場の負担を軽減する有効な手段となります。
国際船員福祉援助ネットワーク(ISWAN)の調査によると、「乗組員の54%が業務量の増加を感じており、44%がより大きなストレスを感じ、さらに33%が複雑な報告要件により責任を問われるのリスクを懸念している。」と報告されています。NAPA Logbookのようなデジタルツールは、自動化の推進、ヒューマンエラーの削減、業務効率の改善を通じ、運航の安全性と効率性をより包括的に管理できるようにし、企業の課題解決を促進します。
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Fugroについて
Fugroは世界有数のジオデータ(地質・地理情報)の専門企業です。独自のマッピング、モデリング、モニタリングソリューションにより、自然および人工環境に関するプロジェクトの意思決定に不可欠な価値ある情報を提供します。また、Fugroはエネルギー転換、大規模インフラ開発、そして気候変動への耐性を支援するソリューションを提供し、クライアントをサポートしています。サイトの特性評価と資産の健全性管理における専門知識を活かし、資産のライフサイクル全体にわたって、安全で持続可能かつ効率的な設計、建設、運用を支援しています。さらに当社の使命に基づき、そのノウハウとソリューションを生態系の理解と保全にも拡大しています。
NAPAについて
NAPAは、世界の海運業界向けにソフトウェアおよびデジタルサービスを提供するリーディングプロバイダーです。データサイエンスを活用し、安全性の向上、持続可能性の促進、そして未来に適応した海運の実現を支援しています。1989年に船舶設計のスマート・ソリューションを提供する企業として設立され、現在では造船業界の世界的な基準として認知されており、新造船の90%以上がNAPAの顧客によって建造されています。
今日、NAPAの専門知識は船舶のライフサイクル全体にわたり、建造から航海中の安全性や効率性までをカバーしています。世界で3,000隻以上の商船が、NAPAの安全性および効率性に関わるソリューションを採用しています。
フィンランドに本社を置くNAPAは、200名のエキスパートを擁し、日本、韓国、中国、シンガポール、米国、ドイツ、ギリシャ、ルーマニア、インドに拠点を持つグローバル企業として活動しています。
詳しくはこちらをご覧ください:https://www.napa.fi/ja/
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