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NAPA Release 2025.1

2025年最初のNAPA Release です。

今回のリリースの主なハイライト:

  • 新しい復原性規則への対応
  • 詳細構造設計への対応強化
  • 設計フローをスピードアップする有限要素解析機能の公開 (アルファ版)

注目の新機能に加え、今回のNAPA新バージョンには、ジオメトリモデリング、復原性解析、構造設計に関連する多数のユーザー要望に基づく改善が含まれています。ソフトウェアの新機能、更新内容、変更点は、インストールメディアとともにNAPAnetで入手可能な「NAPAリリースノート 2025.1」に記載されています。

NAPAを最新バージョンにアップデートする

今回のリリースイメージには、常石造船株式会社がNAPAを用いて設計した革新的なKAMSARMAX型ばら積み貨物船のデザインが採用されています。

新しい復原性規則への対応

風力推進補助装置(WAPS)

風力推進補助装置(WAPS)は、商船の設計においてますます一般的になっており、船舶の運航効率を向上させ、船舶のライフサイクル全体にわたる環境要件に対応するために導入されています。NAPA Release 2025.1では、WAPSを搭載した船舶の復原性規則適合分析において、DNV、BV、ClassNKのクラス規則に対応しています。

再生可能エネルギーや洋上風力発電所への需要の高まりに伴い、浮体式洋上風力発電設備には継続的に進化する復原性要件が求められています。新しいソフトウェアバージョンでは、DNVの最新の浮体式復原性要件に対応しています。

 

傾斜モーメントの急激な喪失を解析するための、過渡状態における復原性基準

第二世代非損傷時復原性規則(SGIS)の適合性評価は、5つの異なる危険モードを3つのレベルで評価する構成となっています。レベル1およびレベル2のチェックに適合しない場合でも、複雑かつ高コストなレベル3の直接復原性評価(DSA)の代わりに、船舶固有の運用ガイダンス(OG)を用いることで、危険な状態を回避することが可能です。NAPA Release 2025.1では、重要な運用条件に関する情報を提供することで、パラメトリックロールに対する簡易運用ガイダンス(SOG)の計算をサポートしています。

パラメトリックロールに対する簡易運用ガイダンスの一例としてのポーラチャート

この実装は、ロール運動方程式の時間領域解法に基づいており、使用された計算手法に関する研究論文も公開されています。

研究論文を読む

国際穀物コード(IGC)がIMO決議MSC.552(108)により改正されました。NAPA Release 2025.1では、改正IGCで定義された新しい積載条件タイプ「partial filling in way of the hatch opening, with ends untrimmed」 に対応しています。

復原性解析に関して詳しく読む

詳細構造設計への対応強化

NAPAでは、詳細設計のニーズに対応するため、構造設計機能の拡張を進めています。たとえば、NAPA Release 2025.1では、新たに3Dモデル上に補助線や設計意図を記載できるSketchツールを導入し、柔軟な設計検討や意思疎通、設計アイデアの試行が可能になりました。

Sketch Tool: 設計案や設計意図を3Dモデル上に追加

ソフトウェアのパフォーマンス向上にも注力しており、特に大規模かつ複雑なモデルの取り扱いに関して改善を行いました。データベースの読み書き処理が最適化され、最近のベンチマークテストではプロジェクトの読み込み時間が40%以上短縮される結果が得られています。さらに、詳細な船体図面の作成をより効率的に行えるよう、NAPA Draftingに対する複数の改善も進行中です。これらの強化は、今後のNAPAリリースでも継続される予定です。

構造設計について詳しく読む

設計フローをスピードアップする有限要素解析機能

複雑な有限要素メッシュ作成(FEM)および解析(FEA)のプロセスを効率化するために、前処理機能が強化され、NAPA Designer 2025.1では新たに有限要素解析(FEA)機能がアルファ版として導入されました。

この開発は、ユーザーの期待とこれまでの研究開発の成果に基づいており、「3Dモデル上で直接有限要素解析を実行する」という理想的なアプローチを目指しています。これにより、メッシュを外部ソルバーにエクスポートし、メッシュを整え、境界条件を設定し、解析を実行して結果を評価し、それを3Dモデルに手動で反映させるという時間のかかる手順を省き、設計プロセスを大幅にスピードアップできます。

この新機能は、より迅速かつシンプルな構造解析ワークフローの実現に向けた第一歩です。今後のNAPAリリースに向けて開発は継続される予定であり、現在すべてのユーザーがこの機能を利用できますので、お客様からのフィードバックをぜひお聞かせください。

NAPA DesignerでのFEA機能(アルファ版)

 

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