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NVSJ2021 講演概要
12月1日(水)

全体講演 10:00~11:30

開会挨拶・NAPAニュース

NAPA Japan株式会社
益井 崇好


NAPA 設計システムの概要

NAPA Japan株式会社
遥山 誠・林 普生

NAPA設計システムは、船型・区画・船殻構造を含む1つの3次元モデル(One Ship Model)を中核とし、推進性能、区画容積、復原性・縦強度、FEMモデル作成、重量・コストの計算、図面作成全てを同じ3次元モデル・同じシステム上で検討できる統合システムです。One Ship Modelにより設計の高度化・効率化を支援してまいりました。また、多彩なデータ連携機能によりNAPA 3次元データを船級の構造計算及び汎用・造船専門3D CADなど外部ソフトウェアでも利用することができます。部署・会社の垣根を超えて共有活用され、お客様同士の「つながり」づくりの一翼を担っております。

分野別講演A(復原性/流体関連)
13:30~14:30

国際海運からのGHG排出削減に向けた
船舶設計プロセスの変化

一般財団法人 次世代環境船舶開発センター
垣内 隆太郎様

次世代環境船舶開発センター(GSC)では、昨年10月の設立以来、国際海運からのGHG排出削減に向けた国内外の動向等について調査分析を進めるとともに、カーボンゼロ時代に向けた高度な環境性能船の開発に取り組んでいます。環境性能船を開発する上では、不確実性を伴う将来の外部環境条件を見据えながら、どんな船をいつ開発すればよいかを検討する必要があります。また、社会システムの変化も踏まえ、多様なステークホルダーのニーズの変化に基づいた船舶の開発が求められています。本発表では、国際海運からのGHG排出削減に向けて、ステークホルダーとのコミュニケーションを取り入れた船舶設計プロセスについてご紹介いたします。


運航最適化デジタル技術を用いた環境規制対応と
燃費削減による本船価値向上

NAPA Japan株式会社
中堂園 尚幸

NAPA Fleet Intelligenceは本船性能の見える化と燃費・GHG削減をサポートするクラウドサービスです。サービスのベースには、NAPAのもつ船舶工学とデータサイエンスにもとづく解析技術の知見と実績により作成した個船毎の船舶性能モデル、海気象データ・海図・世界中の船舶のAISデータを組み合わせた航海シミュレーションおよび最適化、センサーデータや航海日誌情報を用いたモデルチューニングなどの技術が用いられており、これら技術の活用事例も多くあります。本講演ではサービスの概要に加え、EEXI・CII 規制対応、MRV/DCSデータの活用、およびShipDCとの協業事例などもご紹介します。

分野別講演B(構造関連)
13:30~14:30

NAPA Viewer の概要

NAPA Japan株式会社
林 普生

新しいウェブ・アプリケーション技術を用いたNAPA Viewerは、船舶設計における関係者間のより良いコラボレーションを実現し、3Dモデルベースの図面承認業務(3DMBA)をサポートします。 この共同作業基盤を用いれば、船級協会、船主、造船所など、船舶設計プロセス全体の関係者は、最新状態の3D船体モデルをウェブブラウザで確認でき、そのモデルに直接コメントすることができます。また、板厚などの属性情報の確認や寸法計測、2D断面表示が可能です。本講演ではNAPA Viewerの概要を紹介致します。


NAPA SteelとPrimeShip-HULLの連携機能の刷新
-3Dモデルを軸にした設計の実現に向けて-

一般財団法人 日本海事協会 船体開発部
技師 大田黒
哲哉様

日本海事協会では、調和CSR対応ソフト”PrimeShip-HULL(HCSR)”を中心に、NAPA Steelとのデータ連携機能の開発を進めてきたが、昨今のDXの潮流に乗った連携機能を実現するには、システムの刷新が不可欠であった。そこで、数年前よりAPIを介した直接連携システムの技術検討を行い、本年その検討成果の一部を纏め、NAPA Steel上から規則計算/直接強度計算を行うシステムを開発した。本講演では、現在の開発成果を中心に報告するとともに、3Dモデル”NAPA Steelモデル”を軸にした設計/承認実現に向けた今後の開発計画を説明する。


3D図面承認の実現に向けて ~日本海事協会の取組のご紹介~

一般財団法人 日本海事協会
技師 坂上 元樹

日本海事協会では、かねてより3D-CADモデルを活用した図面承認(3D図面承認)の検討に取り組んで参りました。NAPAをはじめとする3D設計ツールの進歩が進み、造船設計のプロセスも変化しつつある現状を踏まえて、弊会としての3D図面承認に対するビジョンをご紹介させていただきます。

分野別講演A(復原性/流体関連)
15:00~15:30

ライトニングトーク

1) 船型モデリング・Lines Drawingに関するHint &Trick

NAPA Japan株式会社
谷川 雅彦

NAPAの機能の一つにNAPA Draftingという3Dモデルから直接図面を作成することができる効率的な作図ツールがあります。このツールを利用すると、NAPAの3Dモデルと図面が接続され、設計の進展に合わせて図面を維持・更新することが可能です。主に構造関連図面の作成に使われることが多いツールですが、船図図面においても、適用が可能で、また、AutoCAD LT用のスクリプトを併用することで、その操作を自動化し手間のかかる図面作成業務の省力化が可能となります。 本講演では、NAPAで作成した船型情報から図面作成を自動化する方法の一部をご紹介します。

 

2) 大阪府立大学におけるNAPAを活用した海事教育の取り組み

大阪府立大学 海洋システム工学分野
准教授 生島 一樹様

大阪府立大学 海洋システム工学課程では、従来から船舶や海洋構造物などの海事産業に関連する教育を実施している。CAD教育についてもこれまでに実施してきたが、一般的な機械系CADソフトウェアを用いており、必ずしも専門教育と関連したものとは言えない状況であった。そこで、CADに関する教育プログラムの見直しを行い、専門科目と連携したCAD教育とすることで教育の効果を高めるため、NAPAを活用したCAD教育を実施することとなった。本講演では、本課程において、今回、新たに導入したNAPAを活用したCAD教育プログラムについて紹介する。

 

3)NAPAの拡張性を活用した基本設計

常石造船株式会社 設計本部商品企画部
グループ長 貞近 倫夫様

常石造船においては従来からNAPAを活用して船型開発を行ってきましたが、現在では船型開発にとどまらず船舶設計を行うツールとしてNAPAを活用しています。NAPAの基本的な各種機能に加え、NAPAのマクロによる拡張性の高さを生かすことで、NAPAによる基本設計段階での諸検討プロセスの自動化が可能である点に注目しています。最近ではより効率のよい働き方への転換が必要となっており、NAPAの機能を活用することで検討時間の短縮が可能となり、さらには設計品質向上、より競争力のある船の設計の実現も可能であると考えています。今回のセミナーでは常石造船におけるNAPAマクロの活用事例の一例を紹介します。

分野別講演B(構造関連)
15:00~15:30

川崎重工業に於けるNAPA Steel 活用の現状
ーデジタルシップヤード化を目指して

川崎重工業株式会社 エネルギーソリューション&マリンカンパニー
船舶海洋ディビジョン 技術総括部 商船設計部 船殻設計課
主事 石合 祐典様

川崎重工業では2000年代後半にNAPA Steel利用を開始、当初の利用範囲は基本設計段階に留めておりました。しかし、3Dモデルニーズの高まり、設計者の若返り等の要因を背景に、近年詳細設計への適用を急速に進めてまいりました。川崎重工では、NAPA Steelを詳細設計プロセス変革のキーツールと考え、3D設計実現に向けて様々な取り組みを行ってきました。それら取り組みの概要、今後の展開についてご紹介いたします。