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Category: 設計システム

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【顧客事例:臼杵造船所様】NAPA 3Dモデルで船舶設計ツールを拡充

臼杵造船所では過去8年間にわたり、NAPAの船舶設計ツールの利用を拡充してきました。船体設計部基本設計課のチームは、現在NAPA3Dモデルの利用を船舶搭載機材の設計にも広げようとしています。  臼杵造船所の従業員数は約150名、協力会社社員が約350名で、年間5〜6隻の船を建造しています。主力製品は、カーゴタンクがデュプレックスのソリッド鋼とクラッド鋼を採用した世界初設計の19,700dwtケミカルタンカーです。このほか、タンカーや内航フェリーも建造しています。  「お客様がまた臼杵で建造したい、そう思っていただけるように、品質管理と技能の向上に力を入れています」と取締役設計本部長の堺田氏は語っています。  基本設計課は、船型設計と一般配置を担当します。ハイドロ計算、損傷時/非損傷時復原性の計算、傾斜試験、海上試運転の立ち合い、承認図面、完成図面を準備し、復原性ブックレットを作成します。NAPAは、これらすべての設計と計算において主要なツールとなっています。  臼杵造船所は、ツインスケグ(スプリットスターン)船型の建造を得意としています。従来のソフトウェアでは対応することができず、これらの船型に対応可能なNAPAを選択しました。  設計プロセスの効率化  「リソースが限られています」と語るのは、基本設計課シニアスタッフの川越基貴氏。船の初期設計の計算をすべて担当するのは2人しかいません。「復原性ブックレットやその他資料作成に時間がかかっていました。時間を短縮したかったので、NAPAのツールを使うことで、非常に効率的になりました。」  NAPAのアプリケーションはカスタマイズが可能なので、臼杵造船所のニーズに合わせて様々な業務を独自に定義することができました。  また徐々にツールの利用範囲を広げていき、当初はNAPAを船型設計と線図作成に使用していましたが、その後、復原性計算モジュールを追加し、現在はブロック重量を推定するためにNAPA Steelも使用しています。  「以前は、設計積付条件の資料作成のために、3つの異なるシステムを使用しなければなりませんでしたが、今はNAPA 1つだけで十分です。」と川越氏は語ります。  初期の3Dモデルのメリットを最大化する  ステンレスを使用するには、高度な設計と施工品質が求められます。「NAPA Steelのモデルを作成することで、より正確に、より早い段階でブロック重量を見積もることができます。」と、シニアスタッフの三重野福代さんは話します。また、製造部門の建造工程計画にも同じNAPA Steelのモデルを使用することを検討しています。  NAPA Steelは、船舶構造物に最適な有限要素(FE)オートメッシャーを提供し、主要な船級規則チェックパッケージとシームレスに接続することで、船舶構造設計をサポートします。重量や重心位置の計算、材料や溶接長を早期に見積もる部品表、早期製造負荷とコストの見積もり、塗装面積の計算など、高速で信頼性の高い数値出力を提供します。すべての出力とレポートは、個々の要件に合わせて高度にカスタマイズ可能です。また、NAPA Steelの多彩な3Dインターフェース機能は、外部ソフトウェアとシームレスに接続することが可能です。  「NAPA Steelで作成したブロックモデルを他のソフトと連携させ、機器の配置設計に活用することを検討中です。」と三重野氏は話します。今後は、NAPAのソフトウェアからエクスポートした3Dブロックモデルを活用して、仮想造船所での造船工程のシミュレーションを行う予定です。  川越氏は「NAPAのソリューションを使って3Dモデルを構築するのは、複雑なことではありません。習得は簡単で、とても直感的です。」と話しています。  また、3Dモデルを3Dプリンターで出力し、初期検討時の社内コミュニケーションや、船の完成後にお客様への贈り物として活用していますと、基本設計課課長代理の山本隆史氏は語っています。  NAPA の 3D モデリングおよび設計機能は、この業界で最も強力なものです。NAPAデザインソリューションズのビジネス開発ディレクターである益井崇好は、「私たちは30年以上にわたり、総合的な船舶設計の知識と幅広い技術力を結集し、お客様が設計する船舶が、安全かつ競争力があり、性能を最大限に発揮できるようにしています。」と述べています。  興味がおありですか? 船舶設計のNAPAソリューションで、設計プロセスを改善することができます。 詳しくはお問い合わせください。 

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NAPA Viewer 2022.1

NAPA Viewerの新バージョンを公開しました!  NAPA Viewer 2022.1は、新しいウォークスルー表示モード、3D CADコンポーネントの視覚化、2D断面図の注釈による瞬時の2D図面表示により、より効率的な設計検証を可能にします。 NAPA Viewer 新しいウェブベースのソリューション「NAPA Viewer」は、最新のNAPA 3Dモデルに簡単にアクセスできるため、効率的な設計検証や、設計プロセスに関わる主要な関係者間の費用対効率に優れた端的なコミュニケーションを可能にします。このソリューションでは、ソフトウェアのインストールを必要とせず、すべての関係者がウェブブラウザから直接NAPAモデルにアクセスすることができます。加えて、NAPA Viewerは、3Dモデルベースの承認を補完し、円滑化します。 NAPA Viewer 2022.1の主要部分 ウォークスルーモード 3Dモデルを主要な関係者間で最も効率的に共有し、モデルの詳細にアクセスするためには、さまざまな可視化の手段が重要になります。NAPA Viewerの新しいウォークスルー表示モードは、3Dモデルの中を “歩く “ような他にはないユーザーエクスペリエンスを提供します。 外部3D コンポーネントの可視化 NAPA Designerでは、以前より艤装品等の外部3D CADコンポーネント取り込みをサポートし、可視化を図ってきました。今回、取り込んだ2DコンポーネントをNAPA Viewer上でも可視化できるようになりました。また、NAPA Viewerで作成した2D断面図にも、コンポーネントを反映することができます。計測ツールのスナップ設定は、交差した外部コンポーネントに対しても、交差した3Dモデルオブジェクトに対しても同様に機能します。この計測ツールは、例えば、必要なスペースの確保を確認するのに役立ちます。 自動注釈機能 NAPA Viewerの以前のバージョンでも既に構造要素や区画からの2D断面生成に対応していましたが、今回の新バージョンでは、オブジェクトへの自動注釈機能の体験版も提供し、2D断面図での設計検証の効率化を支援します。本機能は、ClassNK、日本シップヤードとの3Dモデルベース承認共同開発プロジェクトの中で開発され、レビューや承認プロセスにおいて、設計情報を素早く直感的に検索・アクセスするためのものです。 もっと知りたいですか? NAPA Viewerがどのように関係者間の情報共有を新たな次元に導くか、弊社担当者にぜひお問合せ下さい。

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MODE記念シンポジウムにNAPA登壇

東京ー2022年10月4日ー東京大学主催の海事デジタルエンジニアリング(MODE)の社会連携講座が設置されたことを記念し、10月4日にの記念シンポジウムが開催され、NAPA Japan 社長の水谷がパネルディスカッションに登壇しました。 パネルディスカッションでは、「海事エンジニアリングで切り開く未来」をメインテーマに、現在の日本の海事業界全体の動向分析や今後の戦略立案について活発に議論がなされました。 また、講座開設に先行して行われたモデルベース開発の一例として、NAPAの運航支援システムFleet Intelligenceをベースとした解析手法を用いた風力アシスト船の設計評価(環境性・経済性)のシュミレーション事例が紹介されました。 海事プレスに掲載されました。 https://www.kaijipress.com/news/shipbuilding/2022/10/170231/ 掲載サイト:海事プレスオンライン     本件に関するお問い合わせ先:  

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Information Hub: 船舶設計の技術革新を推進し、実際の課題を解決

設計の自動最適化や情報共有の改善、3D設計・承認プロセスなど、私たちは日々パートナーと協力し、新しい設計プロセスの創造に取り組んでいます。

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【オンライン実施】マクロ・マネージャトレーニング(線図・復原性)

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、トレーニングへお越し頂く皆さまの安全確保、ならびにお客様への安定したサービスの継続的な提供を目的とし、本トレーニングはMicrosoft Teams を利用したオンライン形式により実施を致します。 ■開催日 2023年5月(4日間)予定 Day1 10:00~17:00(12:00~13:00昼休憩) Day2 10:00~17:00(12:00~13:00昼休憩) Day3 10:00~17:00(12:00~13:00昼休憩) Day4 10:00~17:00(12:00~13:00昼休憩)   ■講師 遥山 誠(NAPA Japan株式会社、カスタマーサービス担当)   ■対象 NAPAの基本的な操作をお持ちでNAPAの効率化を目指す方。 ※目安: NAPA経験年数 2~3年以上。 ■概要 NAPAマクロの基礎を中心に、マネージャーの構成までを習得して頂くことを目的としております。トレーニングでは解説と演習が交互に進められます。 実用的なマクロ・VARDEF Editor・マネージャーの作成やNAPA標準マクロのカスタマイズを演習を交えて学んで頂くことができます。 受講後には簡単なNAPAマクロ等を使った業務改善ができるレベルとなることを目標とします。同時にNAPAシステムの高度なカスタマイズを行うための基礎的内容にもなります。 ■内容 【Day 1 – NAPAマクロ基礎】 ・便利なコマンドの用例紹介 ・マクロを構成する要素(変数、配列、NAPA Basic)の解説 ・線図、復原性に特化したマクロ演習 【Day 2 – NAPAマクロ基礎(続き)】 ・マクロを発展させる要素(関数、テーブル)の解説 ・線図、復原性に特化したマクロ演習 【Day 3 – NAPAマクロ応用】 ・DOCタスク(DOCマクロを使ったレポート出力) ・マクロ変数を可視化するVARDEF Editorの解説、演習 【Day 4 – NAPA Managerの仕組み解説・演習】 […]

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NAPA Steelカスタマイズ トレーニング

【本トレーニングはオンラインにより実施します】 ■概要 NAPA DesignerとNAPA Draftingを利用すると、誰でも簡単に3次元構造モデルを作成して各種検討に活用できますが、各社のニーズに合わせたカスタマイズを行うと、より高度に、より効率よく、より快適に利用する事ができます。 本トレーニングでは標準化と自動化に関するカスタマイズを取り扱い、NAPA Steelを用いた業務の効率化、製品品質向上、ノウハウの仕組み化、生成物の均質化の実現を後押しします。 NAPA Steelを御社のニーズに合わせてカスタマイズし、より手に馴染む使いやすいツールとしませんか? ■各コースの開催日程 本トレーニングでは、カスタマイズ内容に応じて5つのコースを用意いたしました。 それぞれのコースは独立しておりますので、各社の需要に合わせて選択して受講して頂けます。 コース 開催日時 1 構造モデリングの標準設定 ※約4時間 x 2日間 2 独自のパラメトリック形状作成と Structure Libraryへの登録 ※約4時間 x 2日間 3 NAPA Draftingのカスタマイズと自動化 ※約4時間 x 2日間 4 NAPA Basicによる自動化 (仮題) 企画中 5 C#スクリプトによる自動化 (仮題) 企画中 お昼休憩は、12:00~13:30です。 各コースの詳細(含 受講により行えるようになること、習得できる知識・スキル)は、【別紙A】を参照下さい。 少し余裕を持ったスケジュールにしております。 1日目、及び2日目の終了後、課題をお渡しする場合がありますので、その時間もあらかじめ考慮下さい。(各 1時間程度) ■開催方法 Microsoft Teamsを用いたオンライントレーニング ■トレーニング対象者 NAPA Steelの基本的な操作方法を習得済みの方で、以下の様なご要望をお持ちの方 NAPA Steelにおいて、業務の効率化、製品品質向上、ノウハウの仕組み化、生成物の均質化を実現したい […]

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SMM 2022

NAPAは、9月に開催の第30回SMMに出展いたします。   詳細やお打合せのご予約はこちらをご確認ください。  

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東京大学に「海事デジタルエンジニアリング」社会連携講座を開設

国立大学法人東京大学 日本郵船株式会社 株式会社MTI ジャパン マリンユナイテッド株式会社 三菱造船株式会社 古野電気株式会社 日本無線株式会社 BEMAC株式会社 一般財団法人日本海事協会 NAPA Ltd ―サステナブルな海上物流を実現するシミュレーション共通基盤の構築へ―   1.講座概要 日本郵船グループの株式会社MTIと、ジャパン マリンユナイテッド株式会社、三菱重工グループの三菱造船株式会社、古野電気株式会社、日本無線株式会社、BEMAC株式会社、一般財団法人日本海事協会(および子会社NAPA Ltd)の7社は、国立大学法人東京大学と令和4年10月1日付で「海事デジタルエンジニアリング」(英語名:Maritime and Ocean Digital Engineering、略称MODE))に関する社会連携講座(注1)を設置します。本講座ではサステナブルな海上物流を実現するシミュレーション共通基盤を構築し、デジタルエンジニアリングを活用した海事分野の技術開発と人材育成を推進していきます。   2.本講座設置の経緯と狙い 船による海上物流は世界の約80%、日本の99%以上の貨物を運ぶ社会基盤として人々の生活、経済、社会活動を支えています。日本の海事産業は、「世界の脱炭素化の潮流の中での新たな技術開発とその社会実装」、「海運サービス維持のための安全性向上と働き方改革のための自動運航船の導入」、「高度化する船舶の設計・製造プロセスにおける圧倒的な生産性確保」といった解決すべき課題を抱えています。 これらの課題に取り組むための有効な手段として期待されるのが、自動車産業で導入が進むモデルベース開発(MBD、注2)とモデルベース・システムズエンジニアリング(MBSE、注3)です。MBDでは製品やそれを構成する要素の機能をコンピューター上のモデルとして表現し、シミュレーションによって動作を確認するアプローチを取ります。MBDにより、船舶に新しい要素技術を採用する効果について、実運航を想定したシミュレーションの中で繰り返し検証することが可能になります。またMBSEは、社会の変化やステークホルダーのニーズを的確にとらえて、製品を取り巻くシステム全体を俯瞰して表現することで、最適な設計・開発を実現する手法です。MBDとMBSEを利用することで、複雑な船の設計でも迅速に最適化が図られるだけでなく、荷主・運航者をはじめとする幅広いステークホルダーが参加する協調的な開発プロセス「海事デジタルエンジニアリング」を創り出すことができるようになります。 「海事デジタルエンジニアリング」社会連携講座は東京大学大学院新領域創成科学研究科に設置され次世代のサステナブルな海上物流を構築するためのシミュレーション共通基盤(注4)の開発に取り組みます。海事分野のためのMBDとMBSEについて研究教育する拠点を、東京大学大学院工学系研究科をはじめそれら先進的なエンジニアリングの取り組みを進める国内外の他大学や研究機関、それらの活用で先行する自動車、宇宙・航空といった他産業の専門家とも幅広くネットワークを形成して、新技術の開発と社会実装、デジタルエンジニアリングを海事分野に適用する高度人材の育成を目指します。また洋上風力発電や海底資源開発など、海洋の産業利用を促進する分野への展開も期待されます。 なお、令和4年10月4日(火)午後、東京大学・伊藤謝恩ホールにて設置記念シンポジウムを予定しています。日本の海事分野の次世代の技術開発と人材育成を支え、世界をリードするための産学官の結節点として機能するよう取り組んでまいります。   3.社会連携講座の詳細 ・設置期間 2022年10月1日から 2027年9月30日まで(5年間) ・代表教員 村山英晶(東京大学大学院新領域創成科学研究科海洋技術環境学専攻 教授) ・活動内容 海事産業におけるモデルベース開発手法およびシミュレーション共通基盤、脱炭素・自動運航船に関する技術および国際ルールについての研究、国際連携、人材育成   注1:社会連携講座 民間等外部の機関から受け入れる経費等を活用して設置される講座または研究部門 https://www.u-tokyo.ac.jp/ja/research/orgs-projects/d04_07.html   注2:Model-Based Development(MBD)。シミュレーションモデルを設計、開発で活用し、実物の試作や試験を通しての改良を大幅に減らすことでトータルの開発工数、工期を削減するための開発手法   注3:Model-Based Systems Engineering(MBSE)。システムが達成するべきゴールに基づき、オペレーションコンセプトを定め機能要件等を明らかにしシステムの設計、検証、およびそのマネジメントを行うシステムズエンジニアリングの手法のうち、特に、システムの記述にモデル化言語を活用する手法   注4: 令和4年7月20日 岸田内閣総理大臣へ手交された「総合海洋政策本部参与会議意見書」 ならびに「海洋産業の国際競争力強化に向けた共通基盤と人材育成検討プロジェクトチーム(PT)報告書」 https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kaiyou/sanyo/20220720/index.html https://www.kantei.go.jp/jp/singi/kaiyou/sanyo/20220720/ikensho_besshi.pdf     問い合わせ先 […]

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NAPA 2022.1リリースを公開しました!

2022年最初のNAPAリリースは、確率論的損傷時復原性計算、構造設計、有限要素メッシングなど、計算およびモデリング機能の主要項目に大幅なアップデートを行いました。また新機能は、品質と性能に一切妥協することなく、ユーザーエクスペリエンスのさらなる向上を目的としています。 ソフトウェアの更新内容はすべて、インストーラーと一緒にお届けするNAPA 2022.1リリースノートにてご確認いただけます。  ユーザーエクスペリエンスの向上を追求  NAPA Release 2022.1では、ソフトウェアのユーザーエクスペリエンスを重視しました。 主要部分をいくつかご紹介します:  NAPA Designerには、積み付け計算用の新しいツールセットが搭載されており、積み付け状態を定義し、その規則適合性を分析するための迅速かつ最新のユーザーインターフェイスが提供されています。 複数のユーザーが同じモデル上でシームレスにかつ同時に作業できるように、マルチユーザー構造モデリングの安全性をより高めました。  構造モデリングは、新しい支援ツールやモデリング機能により、より効率的になるよう改善されています。  2D図面用NAPA Draftingは、区画交差の注釈と自動生成されたタンク容量表を含む一般配置図に対応しました。  ユーザーエクスペリエンスのほかに、確率論的損傷時復原性計算で最も重要なことの一つは、フィードバックの反映が効率的か否かです。フィードバックへの対応時間を短くするために、並列計算の性能をさらに向上することができました。  ハイドロ計算と復原性  NAPA Designerによる積み付け計算 NAPA Designerでは、積み付け状態を作成・編集そして計算するための新しい作業スペースとツールセットが追加されました。この新しい作業スペースでは、素早い規則適合性解析ツールにより、複数の積み付け計算の同時処理が可能な使いやすく効率的なユーザーインターフェイスを提供します。NAPA Designerで定義された積み付け条件は、レポート作成など他のツールとも連携可能です。この新しいツールは、公開したばかりであり、現在も開発を続けています。このツールは頻繁にアップデートを行い、今後のリリースでさらなる機能充実を予定しています。    構造設計 マルチユーザーモデリング環境の向上 NAPA Designer 2022.1の割当て機能では、1人のユーザーに対してのみ構造配置の割当てが可能です。これにより、他のユーザーによる主要構造物や構造細部の編集を制限し、マルチユーザーモデリングの安全性を確保します。  機能向上とアシストツールの充実 NAPA Steel の構造モデリングは、構造詳細の双方向のモデリングと操作性の向上を目指し、多くの細かな改良を加えました。  構造詳細の共有により、一度定義した詳細を他の構造部品と共有することができ、詳細を再定義する必要がないため、モデリングの効率が向上します。また、ブラケットも他の構造物の詳細と一緒に共有できるようになりました。  双方向の構造モデリングの効率を高めるため、新しいバージョンではスティフナーのエンドカットとカットアウト形状のライブラリが含まれており、プロファイルライブラリにも改良を加えております。この機能向上により、構造物の詳細設計を正確かつ効率的に行うことができ、設計プロセスのより早い段階で、正確に定義された構造モデルのメリットを享受することができます。  船舶設計が進化すると、モデル化された構造が変化することがあります。例えば、一度分割された構造は、スティフナーやシームも含めて再度繋ぎ合わせる必要がある場合もあります。このような場合に、一度分割されたスティフナーとシームを繋ぐことができる新機能を搭載しました。  FEメッシュ生成機能 FEメッシュ生成機能では、強度的に重要な船舶構造箇所のFEメッシュをピンポイントで、素早く自動的に生成することが可能です。主な改良点はメッシュ品質とメッシングのユーザーエクスペリエンスで、例えばファインメッシュの生成や 微小形状要素の理想化の一括適用などが挙げられます。 もう一つの重要な改良点としては、波浪荷重などの外部荷重と境界条件をメッシュに適用できるようになったことが挙げられます。これにより、設計の初期段階から、実海域での強度を解析し、それに応じた構造設計を行うことができるようになりました。FEM機能は、NAPA Steelの機能の一つです。  設計の初期段階におけるFEMの有用性についての関連記事は以下からご覧ください。  細部が成否を分ける – なぜ早期のFEM解析が不可欠なのか?  NAPA ウェビナー動画: NAPA FEMでより良い設計を(英語配信)  インターフェイス  Open Class 3D Exchange (OCX) フォーマットの継続的に開発行ってまいりました。例えば、OCXインポート機能は、インポートしたモデルの評価ツールを追加することで改善しました。また、インポート処理の高速化のために、より多くのオプションを追加するなど、区画インポート機能を向上させました。 例えば、DNV […]

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持続可能で柔軟な船舶設計を実現

将来に渡る持続可能な船舶の実現には、設計の初期段階から重要となる意思決定を行う必要があります。これには、船舶のライフサイクル全体を通じ、新しい燃料や技術を取り入れることができる柔軟な設計を行うことや、それぞれ独自の設計に基づく排出量の包括的な評価も含まれます。 船舶の寿命が延びれば延びるほど厳しくなる脱炭素化規制に対応するため、現在設計中の船舶には何よりも「柔軟性」が求められます。未来の燃料や新しい船舶推進技術については不確定要素が数多くあるため、過去に成果を上げた解決策を単純に繰り返すだけでは、25年後のコンプライアンスや競争力を維持するための柔軟性が十分でない可能性があります。 柔軟性を確保するための設計上の決定、例えば異なる燃料の使用や新技術、ハイブリッド化などを可能にすることで、燃料や技術の不確実性に直面してもプロジェクトをより強力なものにすることができます。具体的には、将来的に代替燃料タンクを設置しやすくするために甲板下部のスペースを確保することや、風力推進システムの負担に耐えられるような船殻構造を確保することなどが挙げられます。 これらの判断は、新造船プロジェクトのかなり早い段階で行う必要があり、設計の初期段階では頻繁に、かつ短期間で、変更が行われることになります。設計者にとって重要な課題は、柔軟性と、目先で求められている性能や効率のバランスを取ることです。的確に選択するためには、この初期段階の設計プロセスを進化させ、設計者、インテグレーター、船主、造船所の間で、より多くの対話とデータ交換を行う必要があります。  排出量解析の重要性 船舶設計は非常に時間的制約の多いプロセスであり、各設計業務は費やす時間に対して相応の価値を生み出さなければいけません。一方、今日のような状況で競争力と収益力のある船舶を建造するためには、新造船のそれぞれの性能とコストを正確に把握する必要があり、これは設計プロセスの早い段階で行わなければなりません。  そのため、風力発電のような新しいクリーンテクノロジーを採用することは、技術者や設計者がこれらの特殊技術に触れたことがない場合が多いため、非常に挑戦的であるといえます。現在、燃費向上や、推進システムを一新するための船舶設計のオプションは数多く存在しますが、そのオプションを評価、比較し、十分な情報を得た上で船舶の将来性を判断しようとすることは困難です。また、このような革新的なシステムの多くは、実際の運航条件の下では、燃料節約と排出削減の面において、設計上の選択がどのように機能するかを正確に試算するためのデータは、まだ限られています。  今後、脱炭素化の圧力が高まるにつれ、排出量解析は設計プロセスの要となるはずです。この将来の船舶環境性能評価は、EEDIのような設計重視の計算式ではなく、実際に測定した燃料消費量をCO2排出量に換算して行われるようになります。この事実は、単に想定の運航地点や条件ではなく、将来予測される運航プロファイルをデータに基づいて評価する必要性を浮き彫りにしています。  正確で信頼性の高いデータの取得は、航路ごとに条件が異なるため複雑です。例えば、カイトやセイルの種類によって風の条件が海洋横断航海ではよくても、近距離航路ではそうでない場合があります。  初期段階からスマートな意思決定を 設計の初期段階での決定事項は、その後の設計進捗に決定的な影響を与えるため、排出量評価は設計の初期段階で行う必要があります。そしてまた設計初期段階は、一つの設計タスクに費やせる時間が最も制約される上に、船の正確な排出レベルを分析するのは非常に時間がかかり困難です。  そのため、環境に配慮した船舶設計の選択のためには、こうした解析にかかる労力を軽減する必要があります。 その為には強力な設計ツールが必要です。そして重要なのは、すべての関係者のコラボレーションを可能にすることです。 NAPA はそのサポートができる唯一のソフトウェアです。NAPAの設計ツールは、業界では既に設計初期段階から広く利用されており、また、運航船のデータ解析やAIS、実測の運航データなど、強力な自社能力を有しています。NAPAの3Dモデルにより、船舶設計者や構造技術者はデジタルモデル上で様々な選択肢を試行錯誤し、安全性と効率性を確保するために個々の設計を最適化することができます。すべての情報はNAPAデータベースに集約され、ウェブ上でリアルタイムに3Dモデルにアクセスできる最新ツール「NAPA Viewer」などを介して、建造プロセスに関わるすべての関係者のアクセスを可能にします。  また、IMOの脱炭素化目標を達成するために、運航データやさまざまな脱炭素化技術の情報を船舶設計に反映させる新たな方法を検討するなど、その機能を進化させ続けています。これにより、船舶設計の初期段階から適切な判断を行い、貴重な時間を節約するとともに、船舶がその生涯を通じて商業的価値を維持できるような成果を生み出すことができるのです。 

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